こんにちは、ツツジです。
今日は、親の借金について書きたいと思います。
もしあなたがこんなお悩みをお持ちであれば、きっとお役に立てると思います。
- 親が亡くなった後に、借金発覚
- 親の借金なのに返せと追求される
- その追求により、自分が追い込まれている
この記事を書こうと思ったきっかけがありまして、それはまさに、今、同じような思いをしています。
私は法律関係の仕事についています。相続は素人ではなく、むしろ仕事の一部です。
しかし素人でない私でさえも、苦労した親の借金。
知識の浅い人にとったら「親の借金」とか「相続」とか、一体なに?どこから手をつけて良いのか分からない状態になると思ったのです。

パラリーガル歴16年の私が「親の借金」について解説します。
本記事では私の体験談も踏まえて、以下の内容になっています。
- 親の借金は返さないといけないもの?
- 相続放棄ってどうするの?
- 弁護士さん、司法書士さんをお願いした方がいい?
親の借金が発覚した経緯(私の場合)

私の父は2020年3月3日に亡くなりました。お金を貯めることをしなかった父。
残ったお金は現金1万8000円のみ。
タンス貯金なんてもってのほか、タンスにあったのは溜まった1円玉のみ。

貯金はなくても、借金はあるんだろうなと前からそんな予感がしていました。
そして、やはり発覚しました。
亡くなってから数ヶ月後、相続手続きをしないと思ってようやく重い腰をあげた私。
私の相続は、祖父から土地を相続する数次相続と言われるものでした。

自分で相続手続きをする中で、父の兄弟の方に、祖父の財産を放棄する旨の「相続遺産証明書」と印鑑証明書をお願いした時にこんなことを言われました。
「ハンコを押すから貸した金を返せ」
こんなことを言われたのです。
その金額も5万、10万の世界ではなく、多額。
叔父や叔母に連絡を取るたびにそんな話を言われ続け、自分が借りたわけではないお金を返せと言われるのが、非常に辛く、全ての気力がなくなるほど、辛かったです。
でも、貸した方は長年にわたり貸したお金が返ってこなくて、私以上に非常に苦しい思いをしたと感じています。
親の借金は返さないといけないの?

ここから本題に入ります。
親の死後、借金が発覚した。
親の借金を返さないといけないのか?
「相続放棄手続き」を取ると返す必要はなくなります。
遺産(いさん)には、
プラスの遺産(土地や貯金・株)
マイナスの遺産(借金)
があります。
そして、相続人は「3種類」の相続手続きを選ぶことができます。
単純相続(プラスの遺産もマイナスの遺産も全部相続する)
→プラスの相続が多い時にはこの手続き
相続放棄(相続を一切しない)
→借金を背負いたく場合はこちらの手続きを取ります。
限定相続(マイナスの遺産は、プラスの遺産で支払う形の相続)
→相続人の懐が痛むことはない。亡くなった人の遺産でのみ処理できる方法。
ここで全部を解決すると長くなるので、詳しくは弁護士や司法書士に相談した方がよいと思います。
借金が多額あれば、相続放棄という手続きを踏みましょう。
相続を一切しないという申し立てを裁判所にします。
もしお金を払って欲しいと言われたら、相続放棄しているので、自分は支払う必要はありません。と強く言えます。

お前のお父さんにお金を貸した。
お前が立て替えて払えよ。

父の遺産は全て放棄しました。
私は支払う権利は一切ありません。
このように、親の借金を背負う必要がなくなります。
相続放棄ってどうするの?

プラスの遺産もマイナスの遺産も全て一切、放棄することです。
申し立ては、亡くなった人の最後の住所地の家庭裁判所になります。
こちらで管轄の裁判所が調べられます。
必要書類も裁判所のサイトに詳しく書いています。初めて手続きをする人には、やや難しいので必要書類を簡単に説明すると
- 戸籍
- 住民票
- 申立書
- 印紙など
要はこれらを裁判所に提出して受理されると、親の借金を支払わなくても良いのです。
相続放棄は弁護士の専門家にお願いした方がいいい?

親の借金から逃れたい。
でもどうすれば良いのか分からない。
弁護士費用が心配だから、相続放棄の手続きは自分でできるかな?
難しくはないです。ただ、戸籍を集めるのはお願いした方が良いかも

相続放棄自体は難しくありません。
ただ、すごくややこしいのです。
裁判所のサイトに、相続放棄の雛形もあるし、色々なサイトでわかりやすく書かれているのもあります。
しかし、初めて相続をする人にとったら、難しいと思うのです。
用語が「被相続人(ひそうぞくにん=亡くなった人)」など普段では使わない言葉。
そして、戸籍の集め方。亡くなった人の出生から死亡の戸籍を集めるって、やったことがない人には、全く未開の地だと思うのです。
昔の戸籍は、筆字ですし、転籍や養子を繰り返しているものを多くあります。
スムーズに行うためには弁護士や司法書士をお願いした方がいいと思います。料金は10万円前後に実費費用(数万円)になると思います。
まずは無料相談など使い、相談してみてはいかがでしょうか。
戸籍収集だけをお願いすることもできるので、その場合はもっと費用は安く抑えられると思います。
まとめ

本記事では、親の借金が発覚した時にどのような処理をとるべきかということについて書きました。
自分を産んで、育ててくれた親。
私は父のことを頭を抱えることが多かったので、親子関係にはずいぶん、悩まされ、そのせいで病気になったこともあります。
いつかは父のことを赦せるのかもしれませんが、未熟な私は、すんなりと赦すことができません。
もし親の借金で苦しんでいるのであれば、ご自分の今の生活を守るために、相続放棄という手続きは非常に有効だと思います。
ここでは詳しく書いていないのですが、親の借金についての解決策は色々とあります。
すでに時効を迎えている場合もあるので、返さなくても良い場合もあります。
一人で悶々と悩むよりも、専門家の代理人に頼み、少しでも荷を軽くして欲しいと思います。
各都道府県の弁護士会では法律相談を行っています。こんな風に検索すると、最寄りの弁護士会が出てくると思います。
お住まいの県 弁護士会
例えば、「東京都 弁護士会」

素人でもない私でさえ、親の相続、親の借金には骨が折れました。
いい経験になったと思い、記事をまとめてみました。よかったら、このような記事も書いているのでご参考ください。
相続放棄のことについて書いていますが、私は相続放棄をしていません。でも、弁護士にお願いして、相続放棄なり、貸主との交渉なりすればよかったと後悔しています。